予告通り、『ローマ教皇検死録』に載っていた医学関連の話。
この本は基本的に現代目線で書いてあるので、当時の社会背景に対しての理解は薄い印象。
インノケンティウスが書いた、(現代からすると)偏見入った「人間は汚いものから生まれる」といった趣旨の文に対しても、著者は「この人にお母さんっていたの?って思える。インケンってマジ邪悪な魂の申し子じゃないかって疑うわー(超意訳)」とか書いていて盛大に吹き出したりしました(笑
(インケンには「人間って悲惨」「俗世ってちょっとね……」みたいな思考が根底にあったようなので、人が生まれる、という事に対してマイナスイメージを持っている可能性は多大にあります。)
余談ですが、この本では聖職者の独身制をインケンが推し進めた理由を、「その人が生まれる事に対するマイナスイメージが行きついた先」で片付けてしまっているのですが、まあ実際は聖職者が堕落して、教会の威信が傾きかけた状況があって、イメージアップしなきゃといった理由もあると思うので、それだけを理由にしてしまうのは何か違うなと思ったり。
まあ、本の趣旨から離れてしまうので、ね……。
あと一つ気になったのはインケンが、法医解剖を「教皇として」初めて許可した人だと言う事。法医解剖は元々行われてきたそうですが、許可を出した教皇はケン様が初めて!
実際に彼が死因を究明しなさいねって指示を出していた逸話も載っていたので、フリードリヒ2世の解剖の話と合わせて非常に興味深かったです。

PR